甘くておいしいいちごができるまでには、収穫期以外にもほぼ一年通して色々な作業工程があります。まずはいちごができるまでのお話です。

Method for cultivation of strawberry

 

10月 いちご苗の準備

いちごセル苗セル苗と呼ばれる小さな苗を購入し、ポットに植え替えます。

うちの規模で350本くらいです。(1次親株)

 

 

1次親株ランナー受け3月 ランナーだし

プランターに植え替えた苗が春の日差しで大きくなり、ランナーが次々と出てくるので、それを黒ポットに随時受けていきます。

ここで350本の親株を2000本まで増やします。(2次親株)

 

プランターへの定植5月~6月 プランターへの定植

2000本に増やした2次親株をプランターに定植。

 

 

黒ポットつくりいちご苗ランナーの管理6月~7月 ランナーだし

2000本の親株を育てながらランナーを出していきます。出てきたランナーをポットに受ける作業を続け、最終的に苗を17000本まで増やします。これを9月の定植まで大切に管理します。

(この間17000個の苗に使う土を作る作業を同時進行しています。うちではいくつかの資材を購入し、オリジナルの土を作っています。)

 

いちご苗切り離し8月中旬 ランナー切り離し

17000本の苗を親株から切り離し、一人立ちさせます。

 

 

 

定植後のハウスいちご定植作業9月中旬 本圃へ定植

いよいよ17000本の苗をハウス圃場に定植します。これが結構一苦労、1日2000~3000本しかできないため、約一週間ほどこの作業が続きます。

 

マルチ掛け10月 マルチ掛け

2番花房の花芽分化を検鏡で確認後、10月中旬ごろから畝に黒いビニールのマルチを掛け、冬場に地温が下がらないための準備を行います。

 

 

ミツバチ 10月中旬 ミツバチ搬入

開花しだしたころにミツバチを搬入。これからは受粉のためミツバチ達に活躍してもらいます。

 

 

摘果11月 開花・摘果

青い実があちこちになりだします。そのままでは一株に十数果の実が付きますが、大きく甘いいちごにするために、7果程度に摘果(実を落とす)します。

 

 

いちご収穫 11月下旬 収穫開始

いよいよいちごの収穫のはじまりです。収穫は5月末までの約半年間続きます。

 

 

本圃片付け6月 本圃片付け

6月に入りいちごの収穫が終了すると、本圃のいちご達に感謝しつつ、いちご株を刈り取り、ハウスを整地、来シーズンに向け土づくり(土壌整備)を始めます。

 

このサイクルでいちごは栽培・収穫され、みなさまのところにお届けすることになります。

 


いちご栽培に使っている機材

 

炭酸ガス(二酸化炭素)発生装置[炭酸ガス発生装置]

日照時間の少ない山陰地方では、ハウスを密閉している時間に炭酸ガス(二酸化炭素)を施用して光合成を促進させる技術を利用して栽培しています。当縁のものは濃度センサー付きで、一定の濃度になるように制御されています。

 

 

循環扇[循環扇]

ハウス内の空気を常に循環させ、光合成の促進と、多湿による病気の発生を抑制。エイジングガスの拡散にもよいようです。

 

 

電照設備[電照]

もともと春に収穫できるいちごですが、ハウスで保温し、電照で光を当てることにより、いちごに春が来たと勘違いさせて冬季でも収穫できるようになります。

 

 

土壌EC、地温計[土壌EC、地温計]

土壌のEC(肥料成分がどれくらいあるか)を図ることができます。肥料を追加(追肥)する際の参考にします。またボタンで地温(土壌の温度)を図ることもでき、根の動きをよくするためには15度以上あるとよいとされています。

 

照度計[照度計]

照度を参考に光による光合成促進か、炭酸ガス施用による光合成促進のどちらを重要視するかを判断するために参考にしています。最近ではPPFDの単位が使われますが、この機材ではルクス表示で確認できます。

晴れれば3万ルクス程度、ビニールで2割~3割弱くなってしまうため、2年に一度は新しいビニールに張り替える判断材料にもなります。

 

硝酸イオン濃度計[硝酸イオン濃度計]

いちご株の硝酸イオン濃度を測る道具です。この値で植物が吸収した栄養分(窒素)のおおよその量がわかり、追肥の判断材料になります。収穫期では2000ppm程度がよいようです。

 

Brix糖度計[糖度計]

いちごの糖度の測定ができます。Brix糖度計というもので、一般的ないちごでは10度くらいと言われています。

また収穫期はいちご株の葉柄(葉と茎)の樹液糖度も測定しています。光合成により窒素と二酸化炭素、水が光エネルギーにより糖分に変換されますので、葉柄糖度でおおよその光合成の状態を確認しています。

 

表面温度計[表面温度計]

葉の表面温度の測定をします。空間の温度だけではなく、植物体の表面温度などを確認しています。

 

 

iPadによる栽培管理[iPad mini]

毎日の作業については記録をクラウド型農業支援システム「アグリノート」に入力し管理しています。ハウス現場ではiPadを利用し作業履歴を直接入力したり、過去の作業履歴や生育状態を確認し、タイムリーに対応することに活用しています。

 

 

甘くておいしい安来のいちごこのほか、温度計や湿度計などでデータをとり、葉の展開速度や草丈、葉長、葉色などとあわせて追肥や電照時間の参考にしています。

また樹液分析を行い、いちごの株が健康な状態かを確認し、樹液分析の結果に伴い肥料メニューを調整し栽培管理に役立て、おいしいいちご作りをしています。

 

笑みのこぼれるおいしさでご縁とご縁を結びます。

Eating our strawberry, we give you happy and smile!!